電気工事士2種 令和5年下期[午後] 問46

問46

⑯で示す部分の配線工事に必要なケーブルは。ただし,心線数は最少とする。なお,屋内配線の工事は,特記のある場合を除き600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF)を用いたケーブル工事である。
令和5年下期[午後] 第二種電気工事士試験 配線図
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正解 

解説

配線の線条数を求める問題は、次の4つの手順で考えます。これは心線数を答える問題、適切なケーブルを写真から選ぶ問題で共通の解法です。複線図を描く必要はありません。
  1. 配線が電源(非接地側)線とスイッチ・コンセントをつなぐ場合、電源線(黒線)を1本加える
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  2. 配線の先に負荷がある場合、接地側の線(白線)を1本加える
    8/09.png/image-size:288×57
  3. 配線がスイッチと負荷をつなぐ場合、リンクごとに1本加える
    8/10.png/image-size:326×56
  4. 配線が3路スイッチ同士、または3路スイッチと4路スイッチをつなぐ場合、リンクごとに2本加える。ただし、3路スイッチはどちらに電源線を接続するかによって、最少本数に違いが出る場合がある
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電源ⓔから延びる⑯部分の周辺配線を見ると、左右に3路スイッチ●があることが確認できます。

本問のように3路スイッチがある場合、通常は手前側に電源をつなぎます。例外的に次の2つの条件を両方満たすときに限り、奥側につなぐ(心線数を減らせる)と考えましょう。
  1. 手前側のみに対象の3路スイッチで点滅する器具がある
  2. 奥側に電源からの電圧線を必要とする器具がある
本問では負荷アの位置が電源から見て奥側であり❶を満たしません。よって、電源からの電圧線は手前(右)の3路スイッチにつなぎます。

上記の手順で電線数を検討すると、以下のようになります。
  1. 配線の先のスイッチ●に電源供給する必要があるので、電源線が1本必要です。
  2. 配線の先に蛍光灯等があるので、接地側の線が1本必要です。
  3. ⑯部分を介してつながるスイッチと負荷はありません。
  4. の3路スイッチ同士をつなぐ必要があるので、プラス2本します。
合計は「1+1+2=4本」です。したがって心線数が4本である[ロ]が正解です。