電気工事士2種 令和5年上期[午前] 問20

問20

低圧屋内配線工事(臨時配線工事の場合を除く)で,600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルを用いたケーブル工事の施工方法として,適切なものは
  1. 接触防護措置を施した場所で,造営材の側面に沿って垂直に取り付け,その支持点間の距離を8mとした。
  2. 金属製遮へい層のない電話用弱電流電線と共に同一の合成樹脂管に収めた。
  3. 建物のコンクリート壁の中に直接埋設した。
  4. 丸形ケーブルを,屈曲部の内側の半径をケーブル外径の8倍にして曲げた。

正解 

解説

  1. 不適切。ケーブル工事において電線を造営材の下面・側面に沿って直接取り付ける場合、サドルやステープルで固定しますが、この際のその取付点の間隔(電線の支持点間の距離)は次の基準を満たす必要があります。
    • 原則 2m以下
    • 接触防護措置を施した場所に垂直に取り付ける場合 6m以下
    • キャブタイヤケーブル 1m以下
    本肢は接触防護措置ありの垂直取付けなので、6m以下としなければなりません。よって8mではダメです。
  2. 不適切。弱電流電線とケーブルを同一の管に収めることはできません。弱電流電線がノイズの影響を受けるおそれがあるためです。金属遮へいの有無にかかわらず、弱電と強電は物理的に分離して施工する必要があります。
  3. 不適切。直接コンクリートに埋め込んで施設できるケーブルは、MIケーブル、コンクリート直埋用ケーブル等に限られています。ビニルケーブルは直接埋設することはできず、電線管の中に収めて埋設する必要があります。
  4. [適切]。ケーブルを曲げる場合、被覆を損傷しないように注意し、屈曲部の内側半径は仕上り外径に対して6倍以上としなければなりません。本肢は8倍なので問題ありません。
したがって適切なものは[ニ]です。