第二種電気工事士 平成28年下期 問20

問20

単相3線式100/200V屋内配線の住宅用分電盤の工事を施工した。不適切なものは
  1. 電灯専用(単相100V)の分岐回路に2極1素子の配線用遮断器を用い,素子のない極に中性線を結線した。
  2. 電熱器(単相100V)の分岐回路に2極2素子の配線用遮断器を取り付けた。
  3. 主開閉器の中性極に銅バーを取り付けた。
  4. ルームエアコン(単相200V)の分岐回路に2極1素子の配線用遮断器を取り付けた。

正解 

解説

  1. 適切。2極1素子の配線用遮断器には、L(Live)と記載されている極と、N(Neutral)と記載されている極があり、素子はL側だけにあります。素子は過電流を検出する役割を持つので、L側に電圧線(黒線)を、もう一方のN側には中性線(白線)を結線します。
  2. 適切。100Vの電路では2極1素子の配線用遮断器で足りますが、素子が多くついている分には特に問題ないので2極2素子のものを使うこともできます。
  3. 適切。単相3線式において中性線が欠相状態になると、100Vの負荷機器に100V以上の電圧が印加されて故障を引き起こします。このため、多線式電路の中性線には過電流遮断器を取り付けることはできません。開閉器の中性極に銅バーを付けておくと、欠相した場合でも銅バーを通して電流が流れ続けるため機器を保護することができます。
  4. [不適切]。2極2素子である必要があります。素子とは過電流を検出したときに電路から引きはずす役割を持つ部品のことで、中性線(接地線)以外を接続する極には素子が付いていなければなりません。単相3線式で200Vの電路に施設する配線用遮断器には2本の電圧線が接続されますから、2素子である必要があります。
したがって不適切なものは[ニ]です。