第二種電気工事士 平成28年下期 問21

問21

電磁的不平衡を生じないように,電線を金属管に挿入する方法として,適切なものは
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正解 

解説

金属管に電線を通して施設するときには、同じ回路の電線は、1つの回路で使う電線全部を1つの電線管に納めなければなりません。電磁的平衡にして、金属内に磁気が生じないようにするためです。このため、2線の電路では行き帰りの2本、3線の電路では3本全部を納める必要があります。少なくとも行き・帰りで2本はあるはずなので、1本しか入線していない電線管があれば即座にNGと判断しましょう。
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電線に電流が流れると、電線周りに磁力線が生じます。これが電線管内で起こると、磁力線によって誘導電流が渦状に発生し、ジュール熱によって異常発熱が起こります。場合によっては、火災や電線管損傷の原因にもなります。1つの回路の電線には、行きと帰りの電流が流れているため、発生した磁力線が打ち消し合い電磁的平衡状態となります。
  1. 不適切。上側の電線管は単相用の電路であれば問題ありません。しかし、下の電線管は1本しか入線していないのでダメです。
  2. 不適切。2本の電線管ともに、1つの電路から2本をとって入線しているのでダメです。
  3. [適切]。別々の電路の2本の電線を1つの電線管に入線しているため、電磁的平衡状態です。
  4. 不適切。各1本しか入線していないのでダメです。
したがって適切なものは[ハ]です。