第二種電気工事士 平成28年下期 問4

問4

図のような交流回路で,電源電圧102V,抵抗の両端の電圧が90V,リアクタンスの両端の電圧が48Vであるとき,負荷の力率[%]は。
04.png/image-size:313.5×151
  1. 47
  2. 69
  3. 88
  4. 96

正解 

解説

力率とは、回路に供給された電力(皮相電力)のうち、実際に抵抗で消費された電力(有効電力)の割合を示す値です。

 力率cosθ=有効電力皮相電力

電力は抵抗のみで消費されるので、交流回路の力率は、抵抗とリアクタンスが直列で接続されている場合、並列で接続されている場合に分けて以下のように計算します。
①抵抗とリアクタンスが直列
力率cosθ=VRV
回路の電圧Vに対する抵抗に印加される電圧VRで求める
②抵抗とリアクタンスが並列
力率cosθ=IRI
回路の電流Iに対する抵抗に流れる電流IRで求める
本問では、抵抗とリアクタンスが直列なので①の式を使います。電源電圧が102V、そのうち抵抗に印加される電圧は90Vなので、

 力率cosθ=90102≒0.88=88[%]

したがって[ハ]が正解です。

※コイルへ供給された電力は、消費されないため無効電力と呼ばれます。コイルはエネルギーを蓄える素子であり、コイルへ供給された電力は電源とコイル間を行き来するだけで実際に仕事をしないためです。