電気工事士2種 令和7年下期 問24

問24

次の(1)~(4)は,一般用電気工作物の低圧屋内配線工事が完了したときの検査の内容を示したものである。空欄(A),(B)及び(C)に当てはまるものの組合せとして,適切なものは
  1. 目視点検:
    目視で電気設備が適切に設置されているか確認する。
  2. 絶縁抵抗の測定:
    (A)ごとに,所定の抵抗値以上であることを確認する。
  3. 接地抵抗の測定:
    (B)が,所定の抵抗値以下であることを確認する。
  4. 導通試験:
    (C)や導通チェッカーで配線の断線や,誤接続などがないか確認する。
  1. (A)無充電状態の回路
    (B)測定接地極
    (C)回路計
  2. (A)充電状態の回路
    (B)測定接地極
    (C)検電器
  3. (A)無充電状態の回路
    (B)補助接地極
    (C)回路計
  4. (A)充電状態の回路
    (B)補助接地極
    (C)検電器

正解 

解説

電気工作物が設置された時及び変更の工事が完了した時に行う検査を「竣工調査」といいます。一般用電気工作物の竣工検査は次の手順で実施します。
1.目視点検
結線ミス、損傷、誤接続などがないかを外観を見て確認する
2.絶縁抵抗の測定
絶縁抵抗器(メガー)を使用して、電路間及び電路と大地間の絶縁抵抗を測定する
3.接地抵抗の測定
接地抵抗計(アーステスタ)を使用して、接地抵抗値が基準値以下であることを確認する
4.導通試験
回路計(テスタ)などを使用して、電線や機器のつながりが正常であることを確認する
5.通電試験
実際に電源を投入し、機器や回路が正常に動作するかどうかを確認する
〔(A)について〕
絶縁抵抗測定は、測定対象の回路に電圧がかかっていない「無充電状態の回路」で行います。対象回路をほかの回路や機器から切り離し、絶縁抵抗計(メガー)の電圧だけが印加される状態にするためです。

〔(B)について〕
接地抵抗の測定では、その設備に設けた「測定接地極」が規定値以下かどうかを確認します。E-P-Cのうち、E極が測定接地極です。P極及びC極は補助接地極という位置付けで、P極は電位極、C極は電流極と呼ばれます。

〔(C)について〕
導通試験は、「回路計」の抵抗測定レンジまたは導通レンジを使用して行います。
検電器は、回路の充電の有無を確認するための器具であり、自ら試験用の電圧・電流を供給して導通を確認するものではありません。導通試験は通電試験の前、すなわち無電圧の状態で配線の断線・誤接続を確認する工程ですから、検電器は適しません。

したがって適切な組合せは[イ]です。