第二種電気工事士 平成30年下期 問20

問20

木造住宅の金属板張り(金属系サイディング)の壁を貫通する部分の低圧屋内配線工事として,適切なものは。ただし,金属管工事,金属可とう電線管工事に使用する電線は,600Vビニル絶縁電線とする。
  1. ケーブル工事とし,壁の金属板張りを十分に切り開き,600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルを合成樹脂管に収めて電気的に絶縁し,貫通施工した。
  2. 金属管工事とし,壁に小径の穴を開け,金属板張りと金属管とを接触させ金属管を貫通施工した。
  3. 金属可とう電線管工事とし,壁の金属板張りを十分に切り開き,金属製可とう電線管を壁と電気的に接続し,貫通施工した。
  4. 金属管工事とし,壁の金属板張りと電気的に完全に接続された金属管にD種接地工事を施し,貫通施工した。

正解 

解説

木造造営物のメタルラス張り、ワイヤラス張り、金属板張り(以下、合わせて金属板張り等)になっている壁を貫通させて電線管やケーブルを通す工事を行うときは以下の基準に従って施設しなければなりません。
  1. 金属製の電線管・材料、電気機械器具の金属製部分が、金属板張り等と電気的に接触しないようにする
  2. 金属板張り等を十分に切り開き、その部分を通る金属製の電線管やケーブル等に耐久性のある絶縁管をはめる、または耐久性のある絶縁テープを巻くことにより、金属板張り等と電気的に接続しないようにする
選択肢を見ると、[ロ][ハ][ニ]はいずれも金属管と金属板張りが電気的に接続されてしまっているため不適切な施設方法です。適切なものは、金属板張りと電気的に絶縁している[イ]だけです。

※メタルラス張りとワイヤラス張りは、いわゆる金網の種類です。これらは塗り壁の下地部分(壁の内部)に使用されます。