電気工事士2種 平成28年上期 問21

問21

100/200Vの低圧屋内配線工事で,600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルを用いたケーブル工事の施工方法として,適切なものは
  1. 防護装置として使用した金属管の長さが10mであったが,乾燥した場所であるので,金属管にD種接地工事を施さなかった。
  2. 丸形ケーブルを,屈曲部の内側の半径をケーブル外径の6倍にして曲げた。
  3. 建物のコンクリート壁の中に直接埋設した。(臨時配線工事の場合を除く。)
  4. 金属製遮へい層のない電話用弱電流電線と共に同一の合成樹脂管に収めた。

正解 

解説

  1. 不適切。ケーブル工事においてD種接地工事を省略できるのは、次のいずれかの場合です。
    • 防護装置の金属製部分の長さが4m以下のものを乾燥した場所に施設する
    • (対地電圧150V以下の場合)❶乾燥した場所に施設する、または❷防護装置の金属製部分の長さが8m以下のものに簡易接触防護措置を施す
    本問は対地電圧が150V以下、乾燥した場所の施設とあるので、ケーブルを収める金属管の長さが4m以下であれば省略可能です。しかし本肢は長さ10mの金属管なので省略できません。
  2. [適切]。ケーブルを曲げる場合、被覆を損傷しないように注意し、屈曲部の内側半径は仕上り外径に対して6倍以上としなければなりません。本肢は6倍なので問題ありません。
  3. 不適切。直接コンクリートに埋め込んで施設できるケーブルは、MIケーブル、コンクリート直埋用ケーブル等に限られています。ビニルケーブルは直接埋設することはできず、電線管の中に収めて埋設する必要があります。
  4. 不適切。弱電流電線とケーブルを同一の管に収めることはできません。弱電流電線がノイズの影響を受けるおそれがあるためです。金属遮へいの有無にかかわらず、弱電と強電は物理的に分離して施工する必要があります。
したがって適切なものは[ロ]です。