電気工事士2種 令和7年上期 問21

問21

住宅の屋内に三相200Vのルームエアコンを施設した。工事方法として,適切なものは。ただし,三相電源の対地電圧は200Vで,ルームエアコン及び配線は簡易接触防護措置を施すものとする。
  1. 定格消費電力が1.5kWのルームエアコンに供給する電路に,専用の配線用遮断器を取り付け,合成樹脂管工事で配線し,コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
  2. 定格消費電力が1.5kWのルームエアコンに供給する電路に,専用の漏電遮断器を取り付け,合成樹脂管工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。
  3. 定格消費電力が2.5kWのルームエアコンに供給する電路に,専用の配線用遮断器と漏電遮断器を取り付け,ケーブル工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。
  4. 定格消費電力が2.5kWのルームエアコンに供給する電路に,専用の配線用遮断器を取り付け,金属管工事で配線し,コンセントを使用してルームエアコンと接続した。

正解 

解説

住宅の屋内電路の対地電圧は150V以下でなければならないので、基本的には単相2線式/単相3線式で配電します。ただし、次の条件すべてを満たせば、定格消費電力2kW以上の電気機械器具とその供給電路に限り、住宅内に対地電圧300Vまでの電路を施設することができます。
  1. 電気機械器具と屋内配線を直接接続する(コンセントは使わない)
  2. 電気機械器具と屋内配線に簡易接触防護措置を施す。ただし、以下の2つの場合は省略できる
    • 電気機械器具の外箱等が、絶縁性のある材料で堅ろうに作られたものである場合
    • 電気機械器具を、乾燥した木製の床その他絶縁性のものの上でのみ取り扱う場合
  3. 電路に専用の配線用遮断器(開閉器+過電流遮断器)、漏電遮断器を施設する
設問の三相3線式は対地電圧200Vなので、この例外条件を満たすかどうかを確認していきます。
  1. 不適切。定格消費電力が2kW未満、漏電遮断器なし、コンセント接続なのでダメです。
  2. 不適切。定格消費電力が2kW未満、配線用遮断器(開閉器および過電流遮断器)がないの取付がないのでダメです。
  3. [適切]。①定格消費電力が2kW以上、②専用の配線用遮断器と漏電遮断器の取付、③直接接続の3点を満たすので、住宅の屋内に三相200Vの電気機械器具を設置する際の適切な施設方法です。
  4. 不適切。漏電遮断器がなく、コンセント接続なのでダメです。
したがって適切な記述は[ハ]です。
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