電気工事士2種 令和6年下期 問7
問7
図1のような単相3線式回路を,図2のような単相2線式回路に変更した場合,配線の電力損失はどうなるか。ただし,負荷電圧は100V一定で,負荷A,負荷Bはともに消費電力1kWの抵抗負荷で,電線の抵抗は1線当たり0.1Ωとする。
- 14倍になる。
- 12倍になる。
- 2倍になる。
- 4倍になる。
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正解 ニ
分野
科目:B - 配電理論細目:2 - 電力損失
解説
電線による電力損失は、配電方式(単相2線・単相3線・三相3線)に応じて以下の式で計算します。
負荷が平衡しているため中性線に電流は流れません。各負荷に印加される電圧は100V、負荷の消費電力は1kWなので、抵抗負荷に流れる電流は「1000W÷100V=10A」です。直列接続なので行き帰りの各電路に流れる電流も10Aとなります。
電力損失の値は単相3線式の公式より、
2×102[A]×0.1[Ω]=200×0.1=20[W]
【単相2線式】
並列接続なので各負荷に100Vが印加されます。負荷の消費電力は1kWなので、抵抗負荷に流れる電流は「1000W÷100V=10A」です。並列接続なので行きと帰りの各電路に流れる電流は合成電流である「10A×2=20A」となります。
電力損失の値は単相2線式の公式より、
2×202[A]×0.1[Ω]=800×0.1=80[W]
単相2線式の構成に変更すると電力損失の値は「80÷20=4倍」となります。したがって[ニ]が正解です。
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