第二種電気工事士 令和2年下期[午前] 問14

問14

一般用低圧三相かご形誘導電動機に関する記述で,誤っているものは
  1. 負荷が増加すると回転速度はやや低下する。
  2. 全電圧始動(じか入れ)での始動電流は全負荷電流の4~8倍程度である。
  3. 電源の周波数が60Hzから50Hzに変わると回転速度が増加する。
  4. 3本の結線のうちいずれか2本を入れ替えると逆回転する。

正解 

解説

  1. 正しい。電圧が一定である場合、電動機の負荷(トルク)を増加させると回転速度は低下します。
  2. 正しい。全電圧始動とは、電源電圧を直接加えて始動する方式で、始動時の電流が定格電流の4~8倍大きくなります。全電圧始動は、定格出力5kW以下の電動機で使用します。始動時の結線をスター結線でつないで始動することで、始動電流を1/3に抑えるのがスターデルタ始動法です。
  3. [誤り]。三相誘導電動機の回転速度[min-1(1分当たりの回転数)]を求める公式は以下のようになっています。
     回転速度=120×周波数極数
    周波数が下がった場合、式中の分子が小さくなるため回転速度は低下することとなります。
  4. 正しい。回転方向を逆にするには、3本の結線のうち2本の結線を入れ替えます。入れ替えるのはどの結線でも構いません。このため、電動機をオーバーホールなどして初めて始動するときには、検相器を用いて電源線の相順を測定し、正しく結線されているかを確認します。
したがって誤っているものは[ハ]です。