幹線の設計(全28問中27問目)

No.27

定格電流12Aの電動機5台が接続された単相2線式の低圧屋内幹線がある。この幹線の太さを決定するための根拠となる電流の最小値[A]は。ただし,需要率は80%とする。
平成27年上期 問8
  1. 48
  2. 60
  3. 66
  4. 75

正解 

解説

幹線の許容電流は、その幹線に接続されている電気機械器具の定格電流の合計値以上である必要があります。ただし、起動電流が定格電流の何倍にもなる電動機M(モーター)等が接続されている場合は、電動機の定格電流の合計には以下のとおり一定倍した値を使うことになっています。
電動機の定格電流の合計≦その他の電気機械器具の定格電流の合計
・加算しない(電動機の定格電流の合計をそのまま使う)
電動機の定格電流の合計>その他の電気機械器具の定格電流の合計
・電動機の定格電流の合計が50A以下、その合計を1.25倍する
・電動機の定格電流の合計が50A超、その合計を1.1倍する
本問では、電動機Mの定格電流の合計が「12A×5=60A」ですが、需要率(実際に必要となる電力量の割合)が80%なので、需要率を乗じた「60A×80%=48A」を電流の合計値として使います。

電流の合計値が50A以下なので、1.25倍した値が幹線の太さを決める際の根拠となる電流の最小値となります。

 48[A]×1.25=60[A]

したがって[ロ]が正解です。