機器と器具の設置工事(全21問中10問目)

No.10

店舗付き住宅に三相200V,定格消費電力2.8kWのルームエアコンを施設する屋内配線工事の方法として,不適切なものは
令和2年下期[午後] 問21
  1. 屋内配線には,簡易接触防護措置を施す。
  2. 電路には,漏電遮断器を施設する。
  3. 電路には,他負荷の電路と共用の配線用遮断器を施設する。
  4. ルームエアコンは,屋内配線と直接接続して施設する。

正解 

解説

住宅の屋内電路の対地電圧は150V以下でなければならないので、基本的には単相2線式/単相3線式を施設することになります。ただし、定格消費電力が2kW以上の電気機械器具とその供給電路については、次の条件すべてを満たすことにより、対地電圧300Vまでの電路を施設することができます。
  1. 電気機械器具と屋内配線を直接接続する(コンセントは使わない)
  2. 電気機械器具と屋内配線に簡易接触防護措置を施す。ただし、以下の2つの場合は省略できる
    • 電気機械器具の外箱等が、絶縁性のある材料で堅ろうに作られたものである場合
    • 電気機械器具を、乾燥した木製の床その他絶縁性のものの上でのみ取り扱う場合
  3. 電路に専用の配線用遮断器(開閉器+過電流遮断機)、漏電遮断器を施設する
設問の三相3線式は対地電圧200V、施設されるルームエアコンは2kW以上なので、この例外条件に合致するかどうかを見ていくことになります。
  1. 適切。屋内配線に簡易接触防護措置を施す必要があるので正しい記述です。
  2. 適切。電路には漏電遮断器が必要なので正しい記述です。
  3. [不適切]。共用ではダメです。配線用遮断器は専用のものでなければなりません。
  4. 適切。電気機械器具は屋内配線と直接接続する必要があるので正しい記述です。
したがって不適切な記述は[ハ]です。